【論文発表】砂防学会 主催 令和6年度 砂防学会研究発表会
令和6年5月15日~17日の間、公益社団法人砂防学会主催の令和6年度 砂防学会研究会が開催され、弊社技術者が「DX 機器を活用した渓流保全工点検の高度化に向けた試み」について研究成果を発表しました。
発表概要
発表者:設計1部 片岡 直樹
テーマ:DX機器を活用した渓流保全工点検の高度化に向けた試み
概 要:
デジタルトランスフォーメーション(DX)技術を活用し、渓流保全工に関する点検の効率化と安全性向上を図る現地検証を行いました。
従来の目視点検では人が河道内を踏査する必要があり、安全性と効率性に課題がありましたが、小型UAV及びハンディレーザースキャナを併用した写真測量の取得データを合成することにより、精度を向上させた三次元モデルを用いた点検手法により、これらの問題を解決しました。
具体的には、岐阜県下呂土木事務所管内の河川にて4つのケースで撮影を行い、モデル化したデータを用いて室内での目視点検(机上)を実施しました。この新手法により、場所や天候に左右されず、広範囲の変状を迅速かつ正確に検出できるなど、多くの利点が確認されました。しかし、密集した植生や激しい流水がある箇所での三次元モデルの精度やデータ処理の効率化など、今後の課題も明らかになりました。
利点や課題を踏まえ、今後、施設管理データ構築に活用するためには、三次元モデルの解像度, 作成範囲, 精度, 拡張子の規格化など, データ作成の定義を明確にし、かつ作業マニュアル(案)を作成することに取り組みたいと考えております。